すこし前の話になってしまいますが、小口金融市場における返済困難者の救済ということについて自民党選挙公約は次のように言っています。

「2006年12月の改正貸金業法の成立、2010年6月の同法の完全施行という一連の流れの中で、市場の収縮、マクロ経済への悪影響、新種のヤミ金の暗躍、返済困難者の放置といった様々な影響が顕在化しています。

そのため上限金利規制、総量規制といった小口金融市場に対する過剰な規制を見直すことによって使用者の利便性を確保しています。

同時に多重債務者に対する支援体制を強化するとともに、ヤミ金融業者の摘発強化、適正業者の育成を図り、健全な借り手と健全な貸し手による適正な規模の小口金融市場の実現と真の返済困難者の救済を目指します。」

問題の焦点を絞ると、上限金利規制、総量規制といった小口金融市場に対する過剰な規制を見直す、という部分です。

多重債務問題における総量規制

総量規制というのは貸金業者から消費者(借り手)への貸付をその人の年収の3分の1以下に制限することです。

そもそも多重債務が多発したのは、貸金業者による過剰な融資が原因の一つです。

返済能力を大幅に超える融資を、年率25%以上の高金利で 貸付ければ破綻するのは、誰がみても当然な結果といえます。

1980年代以前のように経済が右肩上がりで、アルバイトでも給与が上がっていった時代なら分からないこともないですが、現在では正規社員でも昇給が不安定な状況にあります。

そうした返済能力が全体的に低下している時代では、総量規制は当然の政策です。

ところが2010年の総量規制施行直前では一部議員やエコノミストから、総量規制によってかえって庶民生活が圧迫され、さらにヤミ金が増える、総量規制ではじかれた人がヤミ金や悪徳商法の被害にあう、という論調がありました。

が、その後どうなったか、

・ヤミ金被害や借金苦は増えている事実は見つからず、逆にかなり減少している。
・自己破産件数も減少している。
・ただ一部総量規制施行に伴いその被害者も発生している。
・すでに融資を使用していた人に対する強引な返済要求である。
・クレジットやカードローン、を使用していたが、突然総量規制に引っかかりキャッシングとカードローンが使用できなくなった。
・その後その人はカード会社と交渉して個別に返済額を決めて、払うようになった。

このようになってしまったにもかかわらず、今なお、自民党金融部会で法改正の議論が進められており、民主党でも見直し論の意見が出ていたのです。

これに自治体の弁護士会が猛反発、貸金業法改悪反対の意見書を公表し、消費者保護の姿勢を強くしました。

このため自民党や民社党ではこの推進議論が棚上げに現在はなっています。

しかしいつ何時この問題が自民党内で議論開始され、前面にでてくるか分からないのです。

ようやく解決の方向にいきつつある多重債務問題。貸金業法改正という経済優先の論理で、またいつか逆戻りしてしまう可能性が残っています。

多重債務問題は雇用問題、生活問題と深く結びついています。

この点も合わせて考えていかないと、単に経済優先の論理だけでは決して返済困難者の救済は難しいでしょう。

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